会議

どうにもならないことをえぐり出して、何度となく蒸し返された饐えた臭いのする議論をして、吐瀉物に似た、手のつけようもないものが結論と呼ばれた。

そんなものにかき乱された心を慰めるために、僕は静かに秒速 5 センチメートルのサントラを聞く。

この気持ちは何かに似ている。そうだ、高校生の頃、ロボットコンテストで一回戦敗退したときのことだ。チームは統合されたロボットのことを考えず協調性がなく、みんな身勝手だった。僕はそこに底無しの恐怖を覚え、自分の担当をさっさと終わらせ、チームのマネジメントをやったが、うまくいかなかった。

僕はチームメイトに低い能力と無知とみすぼらしさを見て、同じように自分を蔑んだ。そして理系の道をはずれてしまったんだ。その後、人間としての暗い時期があった。人にも迷惑をたくさんかけてしまった。

...という経験をしているので、どんなに嫌なことがあっても脱サラしてラーメン屋を開くようなことは決してしない。ただ、少しだけ、しばらく距離をおこうかな、とはおもう。